会社にとって一番大事な事に「信用」があると思います。会社でなくても一人の人間としても信用はやはり大事でしょう。信用を築くのは一朝一夕にはできず、無くすのは一瞬である。お金と違って目に見えない信用という大きな存在、その在り方には多くの先人達が戒めている通りです。
信用を得る為の行為として、約束を守るという事があると思います。支払日を守るや納期を守る。こういったことの積み重ねがその人をその企業の信用を築いて行きます。
昨日教えて頂いた言葉に、コクヨの創業者である黒田善太郎氏の信用にまつわる訓えがあります。コクヨと言えば文房具からオフィスソリューションまで手がける一大企業ですが、その創業者がこんな言葉を遺したというのです。それは「信用は使ってはならない」です。
黒田氏は故郷の富山から大阪に出て紙店に勤め27歳の時に黒田表紙店を創業、その品質の良さを認められ成功、後に故郷富山の誉となるという意味で國誉(コクヨ)に社名変更、その名通りの一流企業へと成長させました。
そんな氏は、企業にとって創業期には信用を得る為にがむしゃらに努力する。しかし信用を得たとたん、その信用を使ってしまい皆の姿勢が高くなる。つまり信用の上に胡座をかいて横柄になって行くという意味だと思いますが、これを氏は信用を使うと表現しました。そしてせっかく蓄えた信用を取り崩し後退して行ってしまう。
これは特に上に立つものから崩れてしまうことが多く、よってリーダーにとって特に気をつけなければならない戒めの言葉なのです。
ちょっと上手く行くとすぐに調子に乗る。調子に乗るぐらいならまだ可愛いのですが、それを越えて横柄になったりと、誰にでも起こりうるこの人間の小ささ、ここに気をつけなければならない。
とっても大切な言葉だと思いこのブログに記しました。