GWの人出はすごいですね。やはりコロナ収束?の影響でしょうか、県外ナンバーが多くこの鶴岡にも押し寄せております。皆久しぶりの帰省を楽しんでいる事でしょう・一方でGWは田んぼ作業だという方も多くいるのではないでしょうか。田起こしが終わって、田んぼに水を張った水田を多く見かけます。
田植え前のこの水面が鏡の様に映り込む時期が、本当にこの庄内地域は美しいですね。雪を頂いた月山・鳥海山が田んぼに映り込んで、田んぼの生き物を目掛けて鴨やカモメが高く飛んで来て、鳴き声もとても涼しげです。
水が張られた状態の航空写真を見ると、田んぼの中に点々と集落があるのがこの庄内であることが分かります。それだけお米が作られているんですね。久々にそんな風景を見ているという方も多いと思いますが、懐かしさと共に出てくるのが、方言ではないでしょうか。
私も庄内人として庄内弁はきっちり話します。しかし庄内エリア以外では標準語と自分が考えている言語を司っております。この言語スイッチの切り替えというのはなかなかの機能ではないかと思います。
そんな庄内弁を代表する言葉が「もっけだの」だと思います。「ありがとう」の意味ですが、「申し訳ない」というニュアンスも含まれていて、相手を少し立てる様な庄内人ならではの距離感がこの言葉にはあります。
語源は「もっけの幸い」にあるそうで、「もっけ」とは「もののけ」を指すのだそうです。もののけとは怨霊などを言う様ですが、転じて滅多に無いという意味合いになったと考えられます。
同じく山形は米沢の方言で、ありがとうを「おしょうしな」と言いますが、この「しょうし」とは「笑止」の意味で、笑うこともできないほどありがたいと言うような意味で捉えられます。そのほか山形市では「ありがどさま」と言い、そのままですが、ズーズー弁の地域であるにのこの柔らかな語尾はやはり心の在り方が言葉となって現れているように感じます。
「ありがとう」にそれぞれの地域性人間性が滲み出ているのではないでしょうか。