本日、鶴岡法人会様主催の講演会に参加してまいりました。徳づくりの経営 〜「運」と「徳」〜というテーマで、南部せんべいでお馴染み(株)岩手屋 副社長の小松遊平氏がご講演されました。
岩手屋さんは、こちら鶴岡ではあまり見かけませんが、東北地方のコンビニやお土産屋さんスーパーでお婆ちゃんが煎餅を焼いているパッケージ・特徴のある商品でお馴染みの会社で、私も岩手屋さんの南部せんべいをお土産で何度か買ったことがありました。
安くて・美味しくて・喜ばれるといった素晴らしい商品だと思うのですが、会社の社是として「感謝と創造」を掲げ、社員にとって・地域にとって・お客様にとってどうあるべきかを真摯に考え続けてらっしゃる姿勢がやはり商品や会社経営にも現れていると感じました。
その中で特に素晴らしいと感じたのが、御穀供養碑の存在です。これは南部せんべいをつくる際に、小麦やゴマや落花生などの原料の命をいただいているということに想いを馳せ、これを供養し、原料に手を合わせる事を目的にして建立されたものです。
普通はこれで尊い話だね・素晴らしいねと言って終わりなのですが、この感謝の心が数字となって現れていたのには驚きです。それは、廃棄物として廃棄されていた原料が建立を境に減少したというのです。建立したH15年時に廃棄されていた原料は336トン。それが数年で1/5の66トンまで減ったというのですから、この感謝の心が本物であったということがよく分かります。
ごみを減らそう!廃棄物を減らそう!もったいない!とどれだけ叫んでもここまで廃棄原料を減らすことは出来なかったでしょう。それが「原料に感謝する」という事を社員全員で本気で行った時に、「原料の価値を高めよう!」という考え方に繋がり、目標を掲げるでもなく勝手に行われたのです。
こんな話は聞いたのは初めてでした。「感謝と創造」、本当に力のある言葉・社是だと感じた講演会。これからのSDGsのヒントになるのではないかと感じました。お誘いくださりありがとうございます。