今季最大の寒波が訪れようとしています。ただ現在はとても穏やかな気候で、天気予報など見ていなければ、このまま春になるのかな〜などと呑気な事を思っているかもしれません。動物はこれからの天気について気がついているのか、知らないのか、考えていないのか分かりませんが、カラスなどの行動は特に変わらず呑気な感じかします。
それで、今日から暦の上では新しいシーズンに入っておりまして、なんだか私の心もソワソワするのですが、先週のラジオで作家の高橋源一郎氏がお話になっていたのですが、小説を読む意味についてです。これを氏は、「夢を見せられている」ということに気が付くことだと仰っておりました。この言葉すごくよく分かる!と嬉しくなったのですが、もちろん私たちの人生は夢ではなく、しかし夢を見させられているかのごとく「幸せってこうゆうものだよ」っというような多くの価値観から縛られて、それを疑わない人生を疑いなく歩もうとしてしまう。小説とはそんな夢にヒビを入れさせるモノだと、氏は言ったのです。
小説には各々にその世界観があり、登場人物の考え方・生き方があって、そこから私を見てみると「あれっこれって普通のことだった?」とハッとさせられることがある。この瞬間が夢にヒビが入った時なんだと私は感じました。
多分映画などでは情報量が多すぎて、それを処理するのでいっぱいになるのだろうけれど、小説というのは何万文字とかそんな情報だし、読んでいる文章なんていうのはほん数百字。だからそんな事を考えるようになるのではないかな〜と思うのでした。
夢を見せられていると、多分きっと夢で終わらせられる。夢から飛び出して、自分のリアルと向き合う方がきっと気持ちがいい。きっと自分らしい。そう感じます。