昨年の話なのですが、お菓子の製造小売業のシャトレーゼが鶴岡にやって参りました。ラーメン店の店舗の改装をしていて何ができるのだろうと楽しみにしていたところ【CHATERAISE】という見慣れない看板が上がりました。聞けば全国で人気のお菓子屋さんとの事。国道沿いにあるこのお店の脇を通るたびに多くの人でごった返す店内が見えました。
その人気の理由は安くて美味しいという事なのだそうです。当社にはお土産やら内祝いやら、退院祝いやら様々な菓子が「皆さんでどうぞ」と共有スペースに置かれているのですが、最近特に多いのがシャトレーゼのお菓子ですね。
このままだと鶴岡のお菓子屋さん大丈夫なのかとちょっと心配になってしまいますが、やはり安くて美味しい、商品が目新しいは最強だと思います。5月号の「致知(致知出版社)」にこちらシャトレーゼホールディングスの齊藤寛会長のインタビューが掲載されておりました。
こちらを読むとその人気の秘密が伺えます。同社は創業六十九年で齊藤会長は現在八十九歳。年商は2,000億円に迫るのですが、1兆円を目標にしているというとんでもなく素晴らしい会社です。
今回の世界的な原料高においても、「値上げはしないことへの挑戦」とスローガンを掲げ、その上社員の給与を10%UPというこれまた素晴らしい方針を打ち出すなど、同業他社との差別化も著しい様です。
その秘密はなんなのか、このインタビュー記事から私なりに読み解くと、ピンチでへこたれずそのピンチこそをチャンスに変えて来た点にあるのではないかと感じました。そう考えると、原料高というピンチ・人件費高騰というピンチを逆にチャンスとし、他者との差別化やより良い人材の確保に繋げようという狙いが見える様に思います。そのほかこの六十九年間の間に、大きなピンチが3回あったと語った齊藤会長、修羅場の中で知恵が出ると教えてくれました。
私たちも分野は違いますが、経営理念を元に、お客様からもっと喜んでいただけるよう、ピンチをチャンスに変えられる企業であり続けます。