久々に映画館で映画を観てきました。ご演目は、いつも通っている床屋のご主人から絶対見るべき!と太鼓判を押された話題作「哀れなるものたち」。こちらの映画、簡単に面白かった〜とか言えないタイプの深みのある映画で衝撃的でした。
アカデミー賞では11部門にノミネート、ベネチア国際映画祭最高賞の金獅子賞受賞のこの映画はビクトリア朝時代のヨーロッパを舞台にしていますが、未来的な独特の世界観で描かれており、とにかく映像が写真集のごとく美しく芸術的。そして音楽というか音が素晴らしい。多分全部の音楽で生の楽器が使われており、その生の音がセリフ以上に感情を揺さぶります。
この映画のテーマというのはなんなんだろう。人それぞれにそれはあるとは思いますが、いつの時代も男は女性を囲いたがり、女性は本質的には自由・解放を欲している。それで、どう生きるの?どう愛を形にして行くの?というたいへんストイックなラブストーリーなのかな。そう私は感じました。
私にとってはやっぱりロバートデニーロのフランケンシュタインを思い出してしまったのですが、科学と愛とか、欲望と倫理とか、あの映画にもそんなテーマがあったように思います。久々にフランケンシュタインを観ようとも思いました。
ということで、この衝撃的な話題作、薄々予想はしていましたが、一緒に行った妻は最初から終わりまでぐっすりと眠っており、その辺が主人公のベラとも若干重なりおかしかったです。おすすめします。