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今年の春、買おうと決めていたのは、グルカサンダルだった。
軽やかで、品があって、都会的。
夏に向けて“正解”のアイテムだったはず。
でも今日、僕が手にしたのは、その正反対——
重たくて、無骨で、どこか泥くさいカントリーブーツだった。
なぜだろう。
最近の自分は、無難なきれいめ路線ばかりを選んできた。
「似合う」と言われるものを選び、「間違いのない」服装を続けてきた。
それも悪くない。
でも、どこかで息苦しさも感じていたのかもしれない。
誰かが言っていた。「ファッションの主導権は靴にある」と。
たしかに、靴が変わると、服の選び方も、歩き方も、目線の高ささえ変わる。
だから今日のブーツは、単なる買い物じゃなくて、
自分のバランスをちょっとだけ“ずらして”みたかったのかもしれない。
思えばここ最近、モノの選び方そのものが変わってきた。
以前は、実用性、リセールバリュー、耐久性——
“損をしないこと”が判断基準だった。
でも50を目前にして、ふと思った。
「あとどれだけ、自分の足で歩けるんだろう」と。
それからは、“育てる楽しみ”とか、“相棒”とか、
そんな目線でモノを見るようになった。
すぐに馴染まなくても、手がかかっても、
その分、味や関係が深まっていくようなものたち。
最新のスマートなガジェットよりも、
少し癖があって、でもどこか愛おしいヴィンテージカーのような存在。
これから手にするモノは、そんな“相棒目線”で選んでいきたい。
今日、カントリーブーツを選んだのは、
新しい靴を買ったというより、
これからの自分とどう歩いていくかを考えた、ひとつの決意だったのかもしれない。