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アフリカに伝わるとされる、あるカバの話を紹介したい。
ある日、カバが川を渡っていると、突然、何かの拍子に片目を水に落としてしまった。
それに気づいたカバは、驚き、慌てふためく。
「大変だ、目がなくなった!」
バシャバシャと川の中をかき回し、必死に探す。
水をかき、足で蹴り、あちこちをひっくり返しながら探し続けた。
けれど、目は見つからない。
焦れば焦るほど、川の水は濁り、底は見えなくなっていく。
カバはやがて、息も絶え絶えになり、その場に座り込んだ。
そのときだった。
かき乱されていた川の水が、ゆっくりと静まり、澄んでいく。
濁りが引いて、底が見えるようになったその瞬間、
カバは自分の片目を、すぐそばに見つけたのだ。
焦っているときには、見えるものも見えない。
呼吸おけば、見失っていたものに、ふっと気づけることがある。
そんな教訓を含んだ、静かで美しい寓話だ。
私たちも、日々の生活のなかで、
何かを「なくした」と感じてバタバタと探し回ることがある。
時間や気持ちの余裕、自信、信頼……。
失ったと思って必死になるあまり、
余計に状況を悪くしてしまう。
けれど、そんなときこそ一呼吸。
無理に動かず、まずは立ち止まってみる。
すると、不思議と霧が晴れるように、
本当に大切なことが見えてきたりする。
今日もうまくいかないことがあるかもしれない。
けれど、焦らず、騒がず、カバのようにすとんと座ってみよう。
澄んだ水の中に、思いがけない“答え”が潜んでいるかもしれないのだから。