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今日は、常日頃の罪滅ぼしということで、妻とふたり、岩手の西和賀町へ小さな旅に出た。
目的地は、錦秋湖を見下ろす高台にひっそりと佇む「ネビラキカフェ」。
平地では35℃を超えるような真夏日だったが、ここは別世界。
時おり風が吹き抜け、28℃を切るくらいの心地よさ。
湖を望むテラス席に腰かけると、蚊取り線香の香りがふわりと漂ってきた。
その瞬間、ふたりとも顔を見合わせて笑う。なんだか、おばあちゃん家に遊びに来たみたいだった。
このカフェは、古い民家をDIYでリノベーションしたものらしい。
ご夫婦がオーナーで、店を切り盛りするのは、遠くの街から集まった若いスタッフたち。
その雰囲気は、どこか学園祭の準備中のようなわくわく感があって、完成しすぎていないのが、かえって心地いい。
耳を澄ませば、遠くで電車の音がかすかに聞こえる。
湖畔の風景と相まって、その響きが時間の流れまでもゆるやかにしてくれた。
テラスの脇ではサルナシの葉が揺れていた。秋には実をつけるらしい。
インバウンドの旅人も、ここではすっかり溶け込んでいた。
コーヒー片手に湖を見つめながら、ひとときの静寂を楽しんでいる様子が印象的だった。
ネビラキカフェには、観光地らしい派手さはない。
けれどそのぶん、誰の心の奥にもある“あの頃”を、そっと思い出させてくれる。