59/100 音ハラスメントに思う
2026/10/29「音への配慮」という文章を読んだ。
大きなため息や、強くキーボードを打つ音、繰り返し鳴らすボールペンの音。自分では気にならなくても、周囲には負担になっていることがある。
読んでいて、これは片付けにも通じる話だと思った。
「早く片付けて」
「これ、もう使わないでしょう」
「どうして捨てられないの?」
きれいにしたい気持ちは分かる。しかし、それを何度も言われる側は、落ち着かないだろう。大切にしているモノを勝手に捨てられたら、モノだけでなく、相手への信頼まで失ってしまうかもしれない。
では、片付けを促す側だけが気をつければよいかというと、そうでもない。
共有のテーブルがいつもモノで埋まっている。
廊下に荷物が置かれ、通るたびに避けなければならない。
使いたいモノが見つからず、誰かが探している。
結局、いつも同じ人が片付けている。
置いた本人には気にならなくても、一緒に暮らす人は、小さな不便を毎日引き受けていることがある。
音への配慮の記事には、繰り返されているか、長く続いているか、周囲に影響しているか、必要な音なのか、という判断の目安が書かれていた。
片付けも、その視点で振り返ることができそうだ。
繰り返し片付けを迫っていないか。
反対に、繰り返し誰かに片付けさせていないか。
自分の好みを押し付けていないか。
自分のモノで、誰かの使う場所を奪っていないか。
もちろん、片付けられない事情もある。疲れていたり、気力が湧かなかったり、何から始めればよいか分からなかったり。思い出があって、簡単には手放せないモノもあるだろう。
だから、見えている状態だけで相手を決めつけず、まず話を聞くことも必要なのだと思う。
「ここは空けておきたい」
「これは大切だから残したい」
「一人では難しいから手伝ってほしい」
そんなふうに、お互いの事情や希望を言葉にできたら、進め方も変わってくる。
自分にとっては当たり前でも、相手にとっては負担かもしれない。
片付けを促す時も、モノを置いたままにする時も、そのことを少し思い出したい。
きれいになった部屋で、一緒に暮らす人が気持ちよく過ごせる。そんな片付けを目指したいと思う。

