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築17年のわが家。ずっと使ってきたレースのカーテンが、この夏の光に少し黄ばんで見えた。朝日を受けるたびに、古びたレース越しの景色がどこか懐かしいセピア色をまとっている。
新築の頃は、カタログを隅から隅まで眺め、プロにも相談してやっと決めたカーテンだった。色や生地、光の透け方まで、こだわり抜いて選んだのを覚えている。それだけに、取り替えることには抵抗があった。
けれど今回は違った。ネットオーダーで「迷ったらこれ」にチェックが入っていた、ごく普通の無地のレース。届いた新品のオフホワイトをかけた瞬間、部屋の空気が一気に洗濯されたみたいに澄み、どこか品格まで上がった気がした。
家も人も、歳を重ねたからこその良さがある。壁の落書きや小さな傷だって、時間が刻んだ物語だ。そこに手を入れず残すものがある一方で、こうして入れ替えることで気づくこともある。
今では、こだわりに振り回されることもない。なんの変哲もないレースのカーテンが、いちばんしっくりくる。こだわりを手放したら、人生は少しだけ軽やかになった。無地のカーテンと一緒に。