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「ありがとう」の反対は「あたりまえ」。
よく耳にする言葉だけれど、先日ラジオを聴いていて、その意味を深く感じた。
投稿者の男性が、少し苦笑いを混じえながら話していた。
「毎朝、コピー機に紙を補充するんですが、誰もやらないんですよ。新人も入ってきているのに、ずっと自分だけで……正直モヤモヤしてます」
この気持ち、よくわかる。
誰がやってもいい仕事。けれど、誰かがやらないと回らない仕事。
下っ端だから、という理由ならまだ整理がつく。
でも、そういうわけでもないのに“なぜ自分だけ?”という思いが積もってゆく。
しかも、これは給与が少ないとか待遇がどうとか、
そんな表面的な話ではない。
彼が本当に腹を立てていたのは、
「やってくれて当たり前」とされる空気だったのだ。
人間というのは可愛いもので、
たった一言の「ありがとう」があれば、同じ行動がまったく違う意味を持つ。
紙を補充するだけの行為が、
その一言で“気遣い”になり、“ヒーローみたいな働き”にもなる。
これは職場に限らず、家庭でも、地域でも、どんな場所でも同じだろう。
必要なのは “アンテナ” だ。
相手の行動を、あたりまえとしないための、ささやかな心のセンサー。
アンテナが鈍れば、日々の優しさや手間に気づけない。
でも、ちゃんと立っていれば、
誰かのひと手間に「ありがとう」が自然と生まれる。
そして不思議なもので、
こうして見ていくと、「ありがとう」と言われる行動そのものより、
その一言を口にできる人のほうが、どこか尊いように思えてくる。
行動はただの出来事。
けれど「ありがとう」と言える人は、
その裏にある気持ちや手間をきちんと受け取っている。
結局、人の価値を決めるのは、
どんな行動をしているかだけではなく、
どんな心で受け取り、どんな言葉を返せるか――
そこなのだと思う。