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797/1000 ふりかけと白米

2026/01/23
797/1000 ふりかけと白米

面白い記事を読んだ。

近年、ご飯にかける「ふりかけ」の消費量は増えているのに、肝心の「米」の消費量は減っているという。物価上昇や節約志向を背景に、ふりかけ市場は拡大し、販売額は過去最高。一方で、白米そのものを苦手とする子どもも増えているらしい。

ふと、妙な感じがした。

本体に対する苦手から、ふりかけが求められているのか。

それとも、もはや「デフォルトがふりかけ」なのか。

本来は、白米があって、ふりかけがある。

ふりかけは、味を足すものというより、引き立てるものだったはずだ。

けれど使い方次第では、白米の味を感じなくさせてしまう。

それにしても、「本体」が軽んじられていく感じは、どこか他人事ではなかった。

自分自身も、ときどきそんなふうに感じることがある。

役割、肩書き、情報、評価、常識。

日々の暮らしの中で、私たちは無数の“ふりかけ”を浴びている。

気づけば、それがないと味気なく感じる。

けれど本当は、自分の中にも、ちゃんと味はあるはずなのに。

白米が、うまい。

そう感じる瞬間は、たしかにある。

噛むほどに甘みが出て、湯気の匂いと一緒に、身体に沁みてくる。

あの感覚を、私は確かに知っている。

それなのに、日常に戻ると、その感覚をすぐ忘れてしまう。

味がなくなったのではなく、味わわなくなっている。

現代人は、私も含めて、そこが一番鈍っているのかもしれない。

だからこそ、そこに気が付くこと。

目を向けること。

翻って、着飾るよりも、自分磨き。

足す前に、噛む。

盛る前に、味わう。

今日の白米を、ちゃんと噛んでみようと思う。
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