33/100 バイク屋さんに行く理由
2026/10/03最近、時間を見つけてはバイク屋さんを巡っている。
本当に買えるのかどうかも、まだ分からない。
ただ、せっかく乗るなら「これだ」と思える一台を探したい。
そんな気持ちで見て回っている。
こちら北国では、これからがバイク屋さんに多くのバイクが集まる季節らしい。
雪が降れば、しばらくバイクには乗れなくなる。
冬を前にバイクを手放す人も増え、買い取られたバイクが店頭に並ぶ。
乗る人が減っていく季節に、逆にバイク屋さんにはバイクが集まってくる。
なんだか面白い。
もしかすると、これから思いがけない一台が入ってくるかもしれない。
そんな期待もあって、何軒かのバイク屋さんを覗いている。
今のところ、心を大きく動かされる一台には、まだ巡り合っていない。
それにしても、バイク屋さんは面白い。
どこのお店に行っても、皆さん熱心だ。
「跨ってみませんか?」
「エンジン、かけてみますか?」
車屋さんとは、ちょっと違う。
そして面白いのは、お客さんの方だ。
バイク屋さんに来る人は、基本的にみんなライダーだ。
店に入ってくる姿を見ていると、どこかちょっとした誇りのようなものを纏っているように見える。
普段は、どこかの会社で働いている人かもしれない。
家に帰れば、お父さんだったり、お母さんだったりする。
町内会では何かの役をやっているかもしれないし、会社では役職で呼ばれている人かもしれない。
みんな、それぞれにいろんな肩書や役割を持って暮らしている。
でも、バイク屋さんに来ると、一人のバイク乗りになる。
肩書も、役職も関係ない。
「これ、いいですね」
「このエンジン、どうですか」
「昔これに乗っていたんですよ」
そんな話をしている。
私もきっと同じなのだろう。
「なんか、いい出会いがないかな」
そんな期待を持って店に入る。
買い物というより、少し偶然を待っているような感じだ。
北国のバイクシーズンは、そろそろ終わりに向かう。
でも私のバイク探しは、これからが面白い季節なのかもしれない。

