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環境管理センターブログ

2026/01/13
787/1000 必要なのは、答えではない。変化だ   

お片づけの現場に立っていると、ときどき首をかしげることがある。

なぜ、この家のボトルネックが見えないのだろう。

なぜ、打開策が立たないのだろう。

物の量の問題でも、収納の問題でもない。

明らかに流れが止まっている場所がある。

けれど話を伺っていくと、いつの間にか全く関係のない「自分はこういう人間で」という話になり、できない理由が次々と積み上がっていく。

この光景は、業務改善の現場とまったく同じだ。

工程の話をしているはずなのに、性格の話になり、忙しさの話になり、昔話になる。

現象は語られるのに、構造には触れられない。

人は不思議なほど、同じ場所で滞り、同じ場所でつまずく。

話を聞きながら、ときどき思ってしまう。

本当に見えていないのだろうか。

それとも、見ないようにしているのだろうか、と。

ボトルネックが見えた瞬間から、現実は動き出す。

決めなければならないことが生まれ、変えなければならないことが現れる。

自分のやり方に手を入れる必要が出てくる。

人はそれを、本能的に知っているのかもしれない。

だから話は、自称に流れる。

事情に流れる。

できない理由に流れる。

けれど、お片づけも業務改善も、突き詰めればとてもシンプルだ。

変えられるのは、自分しかいない。

ここに気づいたとき、世界の見え方が変わった。

そして同時に、これはとても楽しいことだとも思った。

自分の頭で考える。

小さく動いてみる。

置き場を変える。

聞き方を変える。

順番を変える。

すると必ず、何かが起こる。

部屋が変わらなくても、会話が変わる。

会話が変わらなくても、見え方が変わる。

見え方が変われば、次の一手が生まれる。

動けば、必ず変化は起こる。

多くの人が欲しがるのは「答え」だ。

正解が欲しい。

これをやればうまくいく、という地図が欲しい。

けれど現場に立っていると、はっきりしてくる。

答えなんて、いつも変わっていく。

暮らしが変われば、正解も変わる。

会社が変われば、やり方も変わる。

自分が変われば、見える世界が変わる。

昨日の答えは、今日の前提にはならない。

だから私は、答えを出して終わりにしたくないと思っている。

答えを出して、思考を止めるな。

答えは仮置きでいい。

それよりも、動き続けること。

試し続けること。

変化を起こし続けること。

お片づけも、業務改善も、経営も、暮らしも、

必要なのは「正しさ」より「動き」なのだと思う。

動かせる自分でいること。

更新できる自分でいること。

必要なのは、答えではない。

変化だ。

2026/01/11
785/1000 息子とベースを買いに行った話   

高1の息子と楽器屋に言った。ベースを買うためた。

私は高校一年のときにギターを始めた。

だから、息子が高校の音楽クラブでベースをやりたいと言った時、始めるには、いいタイミングだと思った。

二人で楽器屋へ行き、壁一面に並ぶギターやベースの前に立つ。息子は急に無口になり、目だけが忙しく動く。何本か触るうちに、一本、やけに手に馴染むものがあった。

値札を見る。

……予算の二倍。

ん〜どうしよう。

一旦、家に帰ろう。

ショップにいると、冷静な判断ができなくなる。これは自分の経験でよく知っている。

家に戻り、妻に相談する。三人で話す。すると息子が、「俺も出す」と言って、貯めていた虎の子を出すと言う。

私はこれまで、何を手にするかで、その後の取り組みが変わる場面を何度も見てきた。

「一本目は妥協するな」

これは、一本目に限った話ではないのかもしれない。

予算も、分相応も、もちろんある。

その中で妥協すると、それは後悔になる。

とくに、趣味の物なら、なおさらだ。

それで、決めた。

一本目にしては、かなり上等なベースを手に入れた。

家に帰ってアンプにつなぐ。

ぼん。

低くて、丸い音。

ここからだな、と思った。

チューニングメーターの使い方、アンプのセッティングやフォームを軽く教える。私がギターを始めた頃は、チューニングができて音が出るようになるまで一か月かかった。それが息子は一時間。


息子の学校で出された課題曲は、モンゴル800の「小さな恋のうた」だという。

発表は、一か月後。

それを見ていた末の娘が言った。

「私、ドラム買ってほしい。」

……なるほど。

うれしい悲鳴、というやつかもしれない。

このベースが、埃をかぶって、しまい込まれるか。

それとも、一生の趣味になるのか。

それは、まだ分からない。

私もかつて、父に連れられて、仙台の楽器屋でギターを買ってもらった。

その日のことを、私は今でもはっきり覚えている。

今日が、息子にとっても、

そんな一日になってくれたらと思う。

私も小さな恋の歌のギターの練習を始めた。
合わせるのが楽しみだ。

2026/01/09
783/1000 便利で気の毒な社会   

今日は、市役所と税務署に行った。

用事自体は、よくある事務的なものだ。

けれど建物に入った瞬間、手続きより先に、ある風景が目に入った。

多い。とにかく高齢の方が多い。

椅子に座り、番号札を握り、窓口を見つめている背中が並んでいる。

「こちらはLINEで登録していただいて、予約してからになります」

「マイナンバーの暗証番号、分かりますか?」

窓口の向こうで、担当の方がやさしい声で聞いている。

もちろん、高齢の方は分かっていない。

それは怠けているからでも、努力が足りないからでもない。

ただ、その仕組みが、その人の人生の速度と噛み合っていないだけだ。

後ろを見ると、列はどんどん伸びている。

誰も怒っていない。

誰もサボっていない。

みんな真面目で、ちゃんとしようとしている。

だからこそ、そこに漂っていたのは苛立ちではなく、

全員が、少しずつ気の毒な空気だった。

印象的だったのは、説明している担当者の方の表情だ。

彼は相手にこの情報が伝わっていないことを理解している。


私たちも、高齢者の依頼者が多い。

中には、自分の住所が言えない人もいる。

カレンダーに書いてある電話番号を見て、

「これ、何の番号だったかな」と言いながら、

粗大ごみの依頼を忘れて電話を日に何度もかけてくる人もいる。


誰かの助けがないと、

もう手続きどころか、

日常そのものが成り立たない人たち。

そしてその「誰か」は、

家族だったり、近所の人だったり、

ケアマネさんだったり、

そして時々、私たちだ。


実は私自身も、電子申請にチャレンジはする。

けれど結局、紙で出していることが多い。

正直に言えば、それが本物なのか、詐欺なのか、

一瞬わからなくなることもある。

分かっていない人。

分からせられない人。

ついていこうとしている人。

今日の窓口は、これからの社会の仕事風景そのものだった。

仕組みが先に進み、

人の速度が、少し遅れている。

その間に立って、

今日も誰かが、説明し、聞き、支えている。

便利で気の毒な社会だ。


2026/01/07
781/1000 熊と雀のあいだ   

鳥獣被害という言葉の中には、クマの被害も含まれている。

庄内でもクマの出没情報は珍しくなくなり、ニュースになるたび、空気が一段重くなる。

イノシシやシカは畑の話になるが、

クマは命の話になる。

クマにも命があるということは、誰しもが思うところだ。

それでもクマは、ニュースになり、警戒情報が出て、出動要請が出て、銃が向けられる。

その事実の前では、正しさはいつも、いくつも並ぶ。

そんなことを考えながらも、

我が家の軒先には、今日もスズメがやってくる。

十羽ほどだろうか。

実は鳥の餌を撒いている。完全にこちらの都合なのだが、それがまた可愛い。

懐くわけではない。

近づけば一斉に飛び立つ。

それでも必ず来て、来ると決まって賑やかだ。

ピチピチと鳴きながら、

小さな体で場所取りをして、

誰かが追い出されて、誰かが割り込んで。

ある日、妻がふと気になって、スズメの寿命を調べた。

一年ほどだという。

その数字を見たとき、少しだけ、スズメの見え方が変わった。

一年の命。

毎日来ているこの中に、

もう春を迎えられないやつもいるのかもしれない。

そんなことを考えたこともなかった。

今日も雪の上に、意外と大きな足跡を残して、スズメたちがやってきた。


人と野生の関係は、いま、そのちょうど難しいところに来ている気がする。

それでも雪の上の小さな足跡を見ていると、

被害の前に、

管理の前に、

まず「生きている」があるのだと、思わされる。

2026/01/05
779/1000 静かに始まる一年   

本日、仕事始め。

一年が、静かに動き出した。

朝から降っていたのは、ぼたぼたと重たい雪。

いかにも庄内の冬らしい雪だな、と思いながら会社に向かう。

けれど駐車場は、すでにきれいに除雪されていて、すんなり車を停めることができた。

休み中に、スタッフが手を動かしてくれていたのだ。

こちらが何かを言わなくても、

必要なことを感じ取って、動いてくれる人がいる。

これはもう、はっきり言っていいと思う。

すみません、自慢です。

仕事というのは、結局のところ「人」だ。

制度や仕組みも大切だけれど、

最後に現場を支えるのは、こういう行動だと思っている。

正月に帰省していた娘たちは、それぞれに東京へ戻っていった。

家の中は、少しだけ静かになった。

寂しさがないわけではないが、

それぞれの場所に戻っていくのが、今の家族のかたちなのだろう。

今回の正月は、久しぶりに家族そろって紅白歌合戦を観た。

「この人たち、みんな同じ顔に見えるんだけど。俺だけ?」

そんな一言に、娘たちが一斉に反応する。予想通りのリアクション。

それでも、

「やっぱり、えーちゃんはかっこいい」

となると、そこは意見がそろう。


そして小林家恒例のモノポリー大会も、例年通り。

今年は、私が大勝ち。

流れが来る年というのは、こういうところにも表れるらしい。

勝った負けたはさておき、

同じテーブルを囲んで、同じ時間を過ごすこと自体が、もうイベントなのだ。

紅白も、おせちも、モノポリーも。

みんなで観る。

みんなで食べる。

みんなで楽しむ。

だから、もっと楽しい。

派手な正月ではないが、

こういう時間があることを、素直にありがたいと思う。

帰り際、娘たちをグッとハグして見送った。

特に言葉は交わさなかった。


家族がそれぞれの場所へ戻り、

会社では、信頼できるスタッフと一緒に、新しい一年が始まる。

静かだが、足元はしっかりしている。

今年は、そんなスタートだ。
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