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環境管理センターブログ

2026/01/31
803/1000 高いところを片づける   

毎年恒例の、高所作業車でのクモの巣取り。

暮れの大掃除ではどうしても手が回らず、年を越してからの作業になるのが、ここ数年の流れだ。


工場の天井は高い。

脚立では届かず、12メートルの高所作業車を借りて行う。

下から見上げていると大したことがないように思えるが、いざ上がってみると、なかなかの高さだ。

クモの巣を一つずつ取り除いていく。単純な作業だが、高さのせいか、気は抜けない。


このクモの巣取りが終わらないと、どこかにやり残し感が残っていた。

見えない場所に残ったままのものが、頭の片隅に引っかかっている感じだ。

だから毎年、これを終えるとようやく一区切りがつく。


せっかくなので、この際とばかりに、高い場所の小さな修理も済ませた。

こういう時に助けになるのが、前職で取得した資格だ。

群馬県まで行かせていただいて、同僚と新幹線に乗って取りに行った。

今思えば、あれはちょっとした小旅行のようで、なかなか楽しい思い出でもある。


当時は、いつ使うかも分からずに取った資格だった。

それがこうして、今の仕事の中で役に立っている。

過去の時間や経験が、形を変えて今につながる瞬間は、静かにうれしい。


明日から二月。とにかく寒い。

それでも、陽は確実に長くなっている。

夕方、工場の外に出たときの空の明るさが、ほんの少し違う。


春用のコートは、もう買ってある。

まだ出番は先だと分かっているが、クローゼットを開けるたびに目がいく。

クモの巣がなくなった工場で、次の季節を迎える準備は、たぶん整った。


春は、もう来ている。

まだ空気は冷たいけれど。


2026/01/29
801/1000 経営というメンコ合戦   

東京出張二日目。

中期経営計画を立てる勉強会に参加している。利益、戦略、数字、未来。

ノートを取りながら、改めて目にとまったのはドラッカーの言葉だった。

「企業の目的は顧客の創造」

そして、企業の基本的な機能は二つだけ。マーケティングとイノベーション。

成果をもたらすのも、この二つだけで、それ以外はすべてコストである、と。

ここでいう成果とは、売上や利益のことではない。

成果の本質は、外の世界に変化を起こすこと。

つまり、顧客に良い影響をもたらしたかどうかだ、とドラッカーは言う。

売上はいくらか。利益はいくら残ったか。

もちろん大事だ。でもそれは結果であって、目的ではない。

本当に問うべきなのは、

お客様はどう良くなったのか。

社員はどう良くなったのか。

ここが抜けた瞬間、経営は数字遊びになる。

売上を伸ばした。規模を大きくした。競合に勝った。

それはどこか、子どもの頃のメンコ合戦に似ている気がした。何枚取ったか、誰に勝ったか。場が終われば、残るのは数だけだ。

でも経営は、本来メンコを集める遊びじゃない。

関わる人の現実が、昨日より少し良くなること。

その積み重ねの先に、たまたま数字がついてくる。

仏教に「自利利他」という言葉がある。

自分だけでなく、他者も良くなる。ドラッカーの言う成果と、同じ匂いがする。

二日目の勉強会で増えたのは、ノウハウよりも問いだった。

社長の仕事とは何か。

経営というメンコ合戦から、そろそろ降りてもいい頃なのかもしれない。


2026/01/27
799/1000 どれだけ少なく、どれだけ軽く   
明日から二泊三日の東京出張に備えて、段取り中。 
大雪の庄内から晴天であろう東京へ行くので、まず靴から考える。 雪道を歩く靴でいいのか、それとも都会の床に合わせるのか。
 靴が決まると、着るものが決まっていく。 そして最後に、カバン。
 私は出張のたびに、どれだけ持ち物を減らせるかを考える。
 そのとき必ず思い出すのが、『漫画:ジョジョの奇妙な冒険 スティール・ボール・ラン』で、
レースに出る前のジャイロが、持っていく物を吟味する場面だ(伝わってるかな〜)。
 どれだけ少なく、どれだけ軽く。 
ポイントは、下着やハンカチを、“サヨナラするもの”にしている事。
 ハンカチや下着は、捨てどきが曖昧なアイテムだ。 いつまで経ってもまだ使える。 
 だから私は、この出張というタイミングで手放すことにしている。
 これは大学時代、旅慣れたゼミの先生がやっていたのを真似たものだ。
 出張のたびに、古い下着やハンカチを持っていき、旅先で役目を終えさせる。
 合理的だし、帰りのカバンに洗濯物が少ないのも、ありがたい。
 そしてもうひとつ、理由がある。 手放したところに、お土産を入れられる。
 旅に持っていく物は、未来の自分を助ける物。 置いていく物は、過去の自分をほどく物。 
そして空いた場所に、誰かの顔を思い浮かべながら選んだ物が入る。
 カバンは思ったより軽い。 それを肩にかけたとき、あのジャイロの横顔が浮かぶ。 どれだけ少なく、どれだけ軽く。 
そして、一番大事なのは何を持ち帰るのか。ってことで。 

2026/01/25
797/1000 変化の春が待ち遠しい。   

今日は習字の練習日だった。

師匠から、ありがたくも初段合格のお祝いの筆を頂き、すぐ使わせてもらった。


弘法筆を選ばず、と言う。名人は道具のせいにしない、という意味の言葉だ。

逆に言えば、もう筆のせいには出来ない。

師匠からこんな素敵な筆を頂いてしまった以上。


とはいえ、この筆がまた書きやすい。

ずっしり重みがあり、毛先がしなやかだ。ミニバンからスポーツカーに乗り換えたような、ハンドリングの楽しさがある。線を引くと、筆がスッと進み、止めいたいところで止まった。


字は正直だ。

調子のいい日は、それなりの線になる。

気が散っている日は、それなりに出る。

ハンドリングがいい分、悪い癖なんかもそのまま出てしまうだろう。


練習を終えて帰る道すがら、冬物のセール、モアセール開催中の案内がメールに何通も届く。

狙っていたコートは結局セールにはならなかったが、思い切ってポチッと買うことにした。

これまで似合わないと思って、避けてきた色と形だ。


習字の目標と共に、こちらも今年の目標に入れていたものだ。


変化を楽しめる春が待ち遠しい。


2026/01/23
797/1000 ふりかけと白米  

面白い記事を読んだ。

近年、ご飯にかける「ふりかけ」の消費量は増えているのに、肝心の「米」の消費量は減っているという。物価上昇や節約志向を背景に、ふりかけ市場は拡大し、販売額は過去最高。一方で、白米そのものを苦手とする子どもも増えているらしい。

ふと、妙な感じがした。

本体に対する苦手から、ふりかけが求められているのか。

それとも、もはや「デフォルトがふりかけ」なのか。

本来は、白米があって、ふりかけがある。

ふりかけは、味を足すものというより、引き立てるものだったはずだ。

けれど使い方次第では、白米の味を感じなくさせてしまう。

それにしても、「本体」が軽んじられていく感じは、どこか他人事ではなかった。

自分自身も、ときどきそんなふうに感じることがある。

役割、肩書き、情報、評価、常識。

日々の暮らしの中で、私たちは無数の“ふりかけ”を浴びている。

気づけば、それがないと味気なく感じる。

けれど本当は、自分の中にも、ちゃんと味はあるはずなのに。

白米が、うまい。

そう感じる瞬間は、たしかにある。

噛むほどに甘みが出て、湯気の匂いと一緒に、身体に沁みてくる。

あの感覚を、私は確かに知っている。

それなのに、日常に戻ると、その感覚をすぐ忘れてしまう。

味がなくなったのではなく、味わわなくなっている。

現代人は、私も含めて、そこが一番鈍っているのかもしれない。

だからこそ、そこに気が付くこと。

目を向けること。

翻って、着飾るよりも、自分磨き。

足す前に、噛む。

盛る前に、味わう。

今日の白米を、ちゃんと噛んでみようと思う。
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